こんばんは。
今日は日本が直面する大きな社会的課題、高齢化をテーマにします。
まずは大きなところから。
日本の人口推移を示したものが下のグラフです。
(出典:平成27年 国勢調査)
2010年から2015年にかけては減少しているように見えますね。
変化率を見てみると、下の表のようになります。
(出典:総務省統計局)
注目したいのは、すでに日本は人口減少社会に突入しているという事実です。
まずこの日本で一番大事なマクロ指標が示しているものについて理解しましょう。
日本の人口は、この先も減り続けます。
少子化対策とか言ってあれこれやっていますが、基本的にもう人口が増加に転じる可能性は極めて低い、と理解しておきましょう。
人口動態の予測は、経済統計の中でも非常に高い精度で予測が可能な分野です。
なぜなら、いくら高齢出産が可能になったと言っても、出産可能な女性の年齢はある程度限られています。
そして、一人当たりの女性が生涯に生む子供の人数も、統計的に出ています。
そうすると、この先どれくらいの新生児が生まれ、そしてどれくらいの人間が死ぬのかもおおよそ分かるので、人口動態は比較的高い精度で予測できるのです。
その結果、日本は人口がこれからどんどん減っていくという結論が導かれるのです。
じゃあ、それが何か今の僕たちに何か関係があるのだろうか?ということですが、人口動態はあらゆるマクロ指標に影響を及ぼすと言ってもいいくらい、基礎的なデータです。
ということは、これが減るということは、日本の経済規模も縮小していくのです。
ということは、みなさんの務めている会社も売上が徐々に減少し、業績も悪くなっていくのです(もちろん業界や会社によっては成長するところもあります)。
では、どうすれば良いのでしょうか。
単純かつ本質的な回答としては、
1.衰退する日本から海外の市場に出ていく
2.日本に来てくれる海外の人たちを増やす
あたりでしょうか。
このまま、国内で同じようなお客さんを相手に同じような商売を続けている会社は、いずれ淘汰されていく運命にあります。
それが遅いか早いかの問題だけです。
何やら悲観的なお話かも知れませんが、まずは事実関係を押さえましょう。
「どうせ何やってもダメなんだから」というマインドになりがちですが、そういった漠然とした諦めや思い込みを一度脇に置いて、「そもそも一体どうなっているのか、ちょっと見てやろう」というふうに考えるクセをつけたいですね。