こんばんは。
随分と気温も暖かくなり、外に出たくなる季節ですね。
しかし東京都心を歩いていると、本当に外国人観光客の数は増えているイメージですね。
特に中華系〜東南アジアの人が多い印象です。
特に中華系の人は、ホテルで騒ぐとか公共の場でのマナーがなっていないとよく言われています。
実際に彼、彼女らのマナーに違和感を感じた人もいるのではないでしょうか。
さっさと帰れ、と思っている人もいるかもしれません。
さて、そこでです。この「今日の数字」は、普段何気なく事実を見ずに判断したり、感情に任せて行動しているところを、少し冷静になって事実を見てみましょうという趣旨でスタートしたわけでもありますから、ここは少し冷静になって事実を確認してみましょう。
まずは訪日客数の推移です。以下、日本政府観光局(JNTO)からデータを引用しています。気になる方は、JNTOのサイトでご覧ください。色々見れて、楽しいですよ。
たしかに訪日客数は大きく増加していますね。厳密にはこの訪日客数にはビジネス利用など、目的が観光以外のものも含まれていますが、例年総数の9割は観光客です。
なのでまあだいたい観光客と見ていいでしょう。
10年前は1,000万人をなかなか超えられなかったのが、この5年であっという間に1,000万人を超え、今や3,000万人に達しています。
今の日本の経済統計で、これほど凄まじい右肩上がりのグラフを見ることは珍しいことです。
それほどすごい勢いで伸びています。
で、その内訳はどうなっているのか?というところですが、次のグラフをご覧ください。
中国、韓国が爆増していますね。台湾、香港も増加。
特に中国はまさに爆増です。
年間で8百万人に到達しようという勢いですね。
10年前は全体でも8百万人くらいだったのが、今や中国人だけで8百万人ですからね。そりゃあ、多いわけです。
で、訪日してくれた客数が増えると、旅行産業は潤いますよね。爆買いしてくれたら日本のお店も潤います。
では、一体どれくらい一人当たりお金を日本に落としていってくれているのでしょうか。
下のグラフをご覧ください。一人当たり、ざっくり15万円です。
1人あたり15万円落としてくれる人が、年間3,000万人いるとしたらいったい経済効果はどれくらいになるでしょうか。
単純に掛け算してみましょう。
なんと、4兆5,000億円にもなります。日本のGDPは約500兆円ですから、GDPの1%は訪日外国人からもたらされていることになります。
なんてすごい額なんだ。
では中国人個別にみたら、どうなんでしょう。大挙して爆買いしてくれているわけですから、その額が気になりますね。
下の表をご覧ください。
中国人は平均を大きく上回る22万7,000円を消費してくれていたのです。
一方、韓国は、、、、
なんと、平均6万8,000円です。
中国人は、韓国人の3倍以上、一人当たりで落としていってくれているのです。
中国人の訪日客数をざっくり年間800万人とすると、800万人x22万7,000円でその額なんと1.8兆円。4.5兆円のうち1.8兆円は中国人が落としてくれていたのです。
さてその中身は???
中国人の消費額の約半分は物品の購入代金で、これはほかの訪日観光客の消費構成に比べると大幅にモノの購入代金に充てられている訳ですが、なるほど爆買いしていただけあるなあ、、というのがわかります。
さて、いかがでしたでしょうか。
やはり、統計で見ると中国人の訪問客の爆増は間違いありませんでしたね。
同時に、落としてくれているお金の量も結構なものでした。そう考えると、冒頭で言ったように、マナーが悪いから、、、とか言ってられない面もありますね。
彼・彼女らの言動を見るときに、単に振る舞いのみを見るのではなく、こうした経済的な背景も合わせて考えてみると、もしかすると日本側の受け入れ態勢が整っていないからではないかとか、また別の視点が浮き上がってきたりもしますよね。
データを見るということは、こういう別の視点から物事をみることにもなるので、おススメです。
では、今日はこの辺で。