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革靴の修理に行ったらこの暑い日本の夏にスーツはもういらないんじゃないかと思った話

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先日、靴を修理に出しました。

10年間自分で手入れして愛用してきた靴(オールデン)だったので、ソールを丸ごと替えてもらって、そのほかいろいろ手入れをしてもらって、約28,000円。

この修理代だけで1足買えるレベルなんですが(笑)

その店は都内では割と有名なお店なのか、店内に入ると修理待ちの高級靴がたくさん並んでいました。ネットでHPを調べると、どうやらオーダーメイドで足型をとって自分の足にぴったりフィットする革靴を作ってくれるらしい。自分たちでゼロから皮靴の型を起こして、原材料から作れる。そういうクラフトマンシップというか、おしゃれな店の外観と内側に染み渡る職人魂のようなものに僕はすっかりと魅了されてしまい、入って5秒でその店を気に入ってしまいました。

決して安くはない靴の修理でしたが、もともとが高い靴なので、多少お金をかけてでも復活させた方が長い目で見ればコストパフォーマンスがいい、と思う人もそれなりにいるのでしょう。

しかし街を歩く人の革靴をみても、大抵は汚れやかかとのすり減りなど、手入れをしていないまま履いている人が多いように思います。それか、新品の靴をおろしたてだったとか。

そう考えると、そこまで靴のリペアって需要が少ないというか、みんな面倒臭がってやらないんだろうな、という気がしてきました。自分も無理して高い靴を買わなかったらやっていなかったと思います。

では靴のリペアは今後儲かるビジネスなんでしょうか。直感では、NOです。

なんせ、革靴を履かなくなっているから。なぜか??

 

オフィスのカジュアル化

夏場を中心に日本では暑さ対策のため、そしてオフィスの電気節約のため楽な格好をしよう、という機運がここ10年近くですすんできました。

そこでまずはネクタイを取ろうと。

そして上着を脱ごうと。

そして革靴もしんどいから、皮っぽく見えてビジネスでも使えるくらいのスニーカーライクな靴で歩こうと。

それらは「ビジネスカジュアル」と言われているように、従来はドレス要素が全開だった職場がどんどんカジュアル側に引き寄せられて行きました。

そして今や、そもそも「オフィスでスーツ」もいらないんじゃね?スティーブ・ジョブスを見ろよ、マーク・ザッカーバーグを見ろよ、みたいになって、日本のベンチャー企業では私服が一般的になってきています。

こうして日本人は徐々に仕事場でスーツを着ることをやめています。

そして、この動きはベンチャー以外にも普及していくと思われます。

なぜなら、お堅い業界の筆頭ともとれる金融機関でドレスコードが緩和される動きが始まっているからです。

みなさんの職場でも、そう遠くない将来、「もうスーツやーめた」という動きが出てくるかもしれません。

もうスーツを新調するときはユニクロで感動ジャケットと感動パンツにしておいた方がリスクヘッジになっていいかもしれません。

そうすると、当然ながら革靴も売れない。革靴が売れないと、修理ももっと不要になる。

革靴のリペアといえば、都会でよく見る「ミスターミニット」が代表かと思いますが、こちらは靴の修理だけではなく、合鍵を作ったり、スマホを修理したりと幅広く「リペア」ビジネスを展開しています。革靴の1本足打法はとっていません。

革靴のリペアは縮小市場だと。

 

冒頭の修理屋さんはどうなる?

では、冒頭で僕が紹介した修理やさんはどうなるんでしょうか。

そのお店がターゲットにしているのは、明らかに「革靴が好きで、お金をかけてリペアして長く使うことに満足感を感じる人」です。

最初からそこの層にアプローチしている。その層はおそらくオフィスのカジュアル化が進んでも、革靴を履き続けるに違いない。だとすると、今のお客さんはとても大事にしなければいけない。

そういう背景をよく理解されているんだと思いますが、そこのお店はアナログなお客さん管理カードを使って、購入履歴やポイントカードの発行履歴、利用履歴をきちんと管理しています。

そういうお店であれば、顧客との繋がりを活かしてリペア中心のお客さんを自社のオーダーメイドの靴のファンになってもらえるかもしれないし、何かと生きていけそうな気がします。

そんなことを思った週末でした。

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