こんばんは。
今日は「原価率」について述べたいと思います。
原価率って時々話に出てきませんか?「原価」と言ったほうがいいかもしれません。
原価が安いので儲かります~~、、とか、原価ギリギリですので~~、、とか言いますよね。
ここで言われる原価ってなんだ?と思ったことはありませんか?
簡単に言ってしまうと、売上 - 原価 = 利益
です。
売った値段からそれを売るのにかかった費用を引くと、利益になります。
要するに、原価というのは「売るもの(サービス)を作る(買う)ために必要な費用」です。
果物屋さんであれば、バナナ1本を30円で買ってきて、店頭に並べて100円で売ったとしましょう。
この時、バナナの原価は30円、売上は100円です。利益は70円。
ここで仮に、バナナを買いに電車で1駅移動して、50円余分にコストがかかりました、という場合は原価は30+50=80円になります。バナナを買うために必要な費用ですので、原価になります。
では原価率は?原価率とは、「売上に占める原価の割合」のことを言います。
この場合、売上に占める原価の割合は、30÷100=0.3 となり、原価率は30%ということになります。
ここまででおおよそ原価率のイメージはもっていただけましたでしょうか?
では、ここから実際の数字を見てみましょう。
イメージしやすいところとして、大手飲食チェーンの原価率を適当に何社かピックアップして比較してみたのが下の表です。
※1直営店舗に関わる部分のみ
(出典:各社有価証券報告書、2018年決算数値)
原価率が30%あたりで数社並んでいますね。あと、マクドナルドが飛びぬけて高いのが分かります。
原価率が高いということは、それだけ値段に対してコストをかけているということで、消費者からすると悪いことではありません。
結構安いと思っていた吉野家の牛丼は意外と原価率が低くて、マクドナルドが意外にも原価率が高いとういことがわかりましたね。
もし次に食べる時があったら、ちょっと意識してみてください。
ちなみに、、、吉野家が提供する牛丼は、ショートプレートといって、カルビやバラといった比較的脂身のある部位です。
これをアメリカから輸入している訳ですが、アメリカでは赤身社会のためショートプレートはゴミのようなものになるところを、日本の牛丼チェーンが安い値段で買っているという話は時々聞きます。
そのショートプレートの値段は、だいたい700〜800円/kg(出典:日本食肉流通センター:http://www.jmtc.or.jp/KohyoDaySvl?root=souba&CENCD=1&patternID=63)になっています。
そして、牛丼の並盛りに含まれる牛肉の量はだいたい90gくらいだとされているので、牛丼並盛り1杯の牛肉のねだんは90g x 0.7円/g = 63円 ほどということになります。
これに対して牛丼並盛りの値段は税込380円です。さきほどのショートプレート の値段も税込なので税込ベースのままでいくと、63円÷380円=約17%という計算結果になります。
もちろん、牛肉の味付けだとか白ごはんだとかもありますので、単純に17%が牛丼並盛りの材料費かというとそういうわけではないのですが、まあ、低く抑えられているなあという感じです。
今日は以上です。また飲食関係についてはどこかでお話しできれば。